家とは

毎年12月30日(晦日)はわが家は餅つきDay。
お正月(1~6日)までの朝食はお雑煮、そのためのお餅です。
まぁ、今では正月3ケ日だけですけどね。

なんで6日までかというと、古来、お釜(現代でいうところの炊飯器)を休ませるためにご飯を炊かなかったとか、そのために保存が効くお餅を用意したのが始まりだとか。たぶん、江戸時代なら丁稚が帰省して不在だったり、飯炊き作業のおかあさんをお休みさせるためでもあったのではないかなぁ。
そのせいか、子供の頃(昭和)は元日から3日まではどこもお休み・休業日。だから初売りといえば4日。お年玉を握りしめておもちゃ屋さんへダッシュしたっけね。んなわけで”松の内(お祝い期間)”の明ける1月7日は、お釜に火を入れ七草がゆを食べたのだとか。なんと風流なことよ。

さておきわたくし、この家に伝わる餅つきという行事には、社会人となってからというもの、なんと不参加。
コメ農家の長男に生まれ、この家を継ぐ家長の息子としては、田舎人としては落第なのであります。
(昨年までは暮と正月が書き入れ時な仕事に就いていたから、と言い訳しておきます)

この行事に、二十数年の刻を経てひさかたぶりに参加、というか前日からの下準備含めて主力企画することになった。
結果からいうと、すんなり打ち解けて輪にはいれたのだけど、その理由について、また代々このお作法を伝えてきた「家」というものについて考えてみたのよ。

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「建物に自由を」というのが、C’ZB(シーズビー)の建物づくりの根幹。
その建物のなかで、最たるものが住宅、つまり家です。

じゃぁ、そもそも家って何だろう?ひとことで答えて!
て聞かれたら、皆さんなら何と答えます?

・自分にとって帰る場所
・そこで”眠れる”くらい心許せる、くつろげる場所
・家族と過ごす場所
・先祖より受け継いだ場所

つらつらと考えているうち、ぽっと頭に浮かんできた。

「安全地帯」


紅白歌合戦の玉置浩二がよかった。。。という話ではなく。

そんな「家」「建物」は、どういうものがいいんだろう?

遊べる庭があったり、
駅や仕事場が近かったり、
家賃が安かったり、
デザインがいい、なんてのもある

じぶんにとって居心地がいい、ってことが必要条件だよね。
では逆に、居心地が悪い「家」を想像してみる。

うるさくて眠れない…
寒くて目が覚める…
暑くてじめじめする…
隣家と仲が悪い…
家族がつめたい…


善いこと、悪いこと、
想像してみる。
身体と心が建物によって守られる
だから、心身が健康で安定する。
だからこそ、家族や隣人も受け入れられる
そして、しあわせを感じる


意識/無意識にかかわらず、帰りたいし、帰ってしまう。
そんな場所を「家」と呼ぶんじゃないか。

餅つきのあとは身体がバラバラになるくらい痛かった。
けれど、四半世紀ぽっかり時間は空いていたけど、
すんなりと帰ることができた。

オクツP

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